永平寺 舎利殿及び祠堂殿
えいへいじ しゃりでんおよびしどうでん
概要
永平寺は道元が寛元2年(1244)に開創した曹洞宗の大本山寺院である。九頭竜川支流の永平寺川上流に位置し,谷沿いに広大な境内を占める。創建以来たびたび伽藍を焼失し,現在の堂舎は近世から近代にかけて整えられた。山門から中雀門,仏殿,法堂を一列に並べ,大庫院や僧堂と廻廊で連絡する。承陽殿は宗祖道元の廟所である。各堂とも規模雄大で,内部空間,細部意匠も優れ,永平寺大工らの力量が発揮されている。山中の自然環境と一体となった優れた境地を創出し,今なお禅宗伽藍の規範となる壮麗な堂舎群として価値が高い。