真宗本廟東本願寺内事 鶴の間
しんしゅうほんびょうひがしほんがんじないじ つるのま
概要
京都市下京区に位置する、武田五一によって設計された、大正12年建築の東本願寺宗主とその子弟のための大規模な二世帯住宅。洋館は、我が国におけるセセッション受容の代表作の一つであり、細部意匠を含めて造形の特徴をよく捉え、フランク・ロイド・ライトの造形を取入れた初期事例としても特筆される。日本館は、建築家による和風住宅の好例であり、伝統的な形態に近代的な細部意匠を採用し、全体として格式張らず、軽快な空間をつくる。稀代のデザイナー武田五一による和洋を併設した住宅として、意匠的に優秀である。また、鉄筋コンクリート造の住宅として最初期の事例であり、歴史的価値が高い。