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北海道・北斗市

国指定文化財(史跡名勝天然記念物)茂別館跡上磯郡上磯町

茂別館跡

 「新羅之記録」等によれば、茂別館は、嘉吉3年(1443)、津軽十三湊城主安東太郎盛季が南部氏に敗れて蝦夷島に渡った時、館を造ったのに始まり、享徳3年(1454)、安東政季が南部氏に追われて蝦夷島に渡り、康正2年(1456)、出羽国に去るまでここに居し、のち、その弟と考えられる下国安東八郎家政が箱館の河野政通に援けられて、この館を守護したという。長禄元年(1457)5月、東部の〓(*1)長コシャマインが大蜂起し、和人の諸豪が拠っていた志濃里館・箱館をはじめとする道南の諸館は相次いで攻め陥されたが、茂別館と上之国花沢館の2館だけが辛ろうじて残ったという。その後、下国(安東)氏は福山(松前)藩に属し、茂別の地付近を有して代々藩で重きをなした。
 茂別館は、茂辺地川左岸の丘地の南端に位置し、南の大館、北の小館とから成っている。西は茂辺地川岸の崖地で、南と北は自然の沢で限られ、大館の東は掘り切られて空豪となり、小館の東は沢となっている。大館と小館は自然の沢で画される。大館・小館とも北・東・南の三方に土塁をめぐらしており、また、各館内にも仕切状土塁が認められるが、大館のそれは後世の改変にかかるもののようである。
 道内の室町時代の和人の館のうち、志苔館・上之国勝山館跡・上之国花沢館・大館は、史跡に指定されているが、今回これに茂別館を加え、蝦夷島中世史の解明に資さんとするものである。

国指定文化財(史跡名勝天然記念物)松前藩戸切地陣屋跡上磯郡上磯町

松前藩戸切地陣屋跡

国指定文化財(登録有形文化財(建造物))熊谷家住宅主屋北海道北斗市中央2-5-33

熊谷家住宅主屋

通りに北面して建つ。桁行7間,梁行6間規模,切妻造,鉄板葺で,東側を土間,西側床上部を田字形四間取とし,ミセ上部に2階を設け,土間南方に平屋建の角屋を延ばす。1階前面の出格子の裏に1間通りの土間を復原し,道南の伝統的な町家形式を今に伝え貴重。