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北海道・紋別郡遠軽町

国指定文化財(国宝・重要文化財(美術品))北海道白滝遺跡群出土品北海道紋別郡遠軽町白滝138-1

北海道白滝遺跡群出土品

 わが国最大規模の黒曜石産出地・赤石山の山麓に所在する白滝遺跡群からの出土品。23箇所の遺跡から数約669万点、総重量約12トンもの遺物が出土した。本件はそのうち、服部台2・奥白滝1・上白滝2・上白滝5・上白滝7・上白滝8遺跡の出土品(平成23年重要文化財)に、その後整理が完了した白滝15遺跡の出土品を加えた1,965点で構成される。
 遺物は後期旧石器時代前半期の小形剝片石器を主体として石刃技法が顕著な石器群と、同時代後半期の細石刃石器群、および細石刃石器群に優美で精巧な作りの尖頭器を伴う石器群などに分けられる。特に、尖頭器石器群には全長36.3cmの超大形の個体や、多数の木葉形尖頭器が含まれ、それらの製作にかかわる多数の剝片や石核が接合した接合資料も豊富である。
 わが国の旧石器時代遺跡出土品の中でもその内容・質量は群を抜き、世界的に見ても稀有な内容を持つ一括として、国宝に相応しい。

国指定文化財(史跡名勝天然記念物)白滝遺跡群紋別郡遠軽町

白滝遺跡群

 北海道の東北部に位置する白滝村には、村内を流れる湧別川とその支流の支湧別川流域に、世界的に有名な黒曜石原産地と旧石器時代後期の白滝遺跡が分布する。
 本遺跡群は日本における旧石器時代研究の初期から調査研究が進み、北海道での当該期研究の基礎を作るとともに、東北アジア一帯に分布する特徴的な細石刃製作技法である「湧別技法」の標式となった。それらの重要性により、白滝遺跡第13地点遺跡が「白滝遺跡」として平成元年に史跡指定された。

 平成9年に遺跡の広がりや内容などが新たに確認された遺跡について追加指定するとともに、名称を「白滝遺跡群」と変更した。