緑泥片岩ノ所謂板碑ナリ應安二年■十月日ノ銘ヲ刻シ高サ十六尺七寸幅三尺三寸厚サ四寸蓋此ノ種ノ石塔婆トシテ最大ナルモノノ一ニ属ス

結晶片岩ヨリ成レル峽谷ニシテ兩岸絶壁ヲナシ勝景ノ地タルト共ニ結晶片岩能ク露出シ且ツ本邦ニ特有ノ紅廉片岩ヲ見ルヘク或ハ層埋ニ沿ヒ或ハ之ニ直角ニ種々ノ浸蝕ノ痕跡アル外地層ノ褶曲斷層明カニシテ特ニ褶曲ニハ其ノ種類多ク斷層ニ基因セル鏡肌アリ蓋シ結晶片岩地方ノ峽谷トシテハ關東ニ於ケル代表的ノモノタルノミナラズ前記ノ如ク各種ノ天然紀念物アリ

大きな居間を持った家で、居間や土間まわりの柱や梁は太く、いかにも農家らしい。秩父地方にかって広く分布していた板葺農家の典型であり、外観の意匠も優れている。