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東京都・葛飾区

国指定文化財(重要文化財)旧小菅刑務所庁舎東京都葛飾区小菅1丁目19番1

旧小菅刑務所庁舎

東京拘置所内に位置する刑務所庁舎。関東大震災の後、司法省技師の蒲原重雄が設計を担い、昭和4年に竣工した。行刑思想の転換を反映し、庁舎の正面を塀外に現すことで、外部に開かれた刑務所庁舎を実現した。水平に広がりをみせる鉄筋コンクリート造の駆体は中央に塔屋が屹立し、翼を広げた鳥を想起させる外観。直線や折線、台形、逆台形など幾何学的な意匠で構成された内外装を含め、同時代の建築において傑出した独創性を示す。夭折した蒲原の希少な作品であり、大正末から昭和初期に流行し、自由な造形表現を目指した、我が国における表現主義建築の掉尾を飾る建築として重要である。