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神奈川県・三浦市

国指定文化財(登録有形文化財(建造物))旧長谷川家住宅庭門及び内塀神奈川県三浦市初声町三戸字上ノ原2593-1他

旧長谷川家住宅庭門及び内塀

主屋玄関の南東隅柱と石蔵の下屋柱の間に建つ庭門と左右の内塀。庭門は腕木門で親柱を出節の磨き丸太とし、軒廻りに丸太を使うなど数寄屋風のつくりとする。内塀は腰高に竪板張を細竹の押縁で押さえ、軒を薄くつくり、庭門と調和した繊細な意匠でまとめる。

国指定文化財(登録有形文化財(建造物))旧長谷川家住宅石蔵神奈川県三浦市初声町三戸字上ノ原2593-1他

旧長谷川家住宅石蔵

主屋南東に南北棟で建つ。二階建、切妻造、置屋根形式の桟瓦葺で、西面中央に戸口を開き、吹放しの下屋を付す。当初は土蔵造だが、後の改修で柱の外側に切石を積み、折釘等で軸部と緊結する。戸口廻りの持送も技巧的で、地域の技術的な特徴を備える旧家の蔵。

国指定文化財(登録有形文化財(建造物))旧長谷川家住宅主屋神奈川県三浦市初声町三戸字上ノ原2593-1他

旧長谷川家住宅主屋

敷地北寄りに南面して建ち、周囲に下屋を廻らし正面中央に入母屋造の玄関を張出す。玄関奥に神棚付和室と仏間を前後に並べ、東側に接客用の端正な主座敷を配する。さらに東に連なる離れは瀟洒な数寄屋として趣を変える。三浦半島沿岸部の良質な昭和初期住宅。

国指定文化財(史跡名勝天然記念物)赤坂遺跡神奈川県三浦市

赤坂遺跡

赤坂遺跡は、神奈川県の三浦半島南部の海蝕台地上に所在する、弥生時代中期から後期にかけて営まれた大規模な集落遺跡である。
遺跡の発見は古く、すでに明治時代には存在が知られ、昭和四一年には立教大学による発掘調査が行われ、多数の竪穴建物の存在が確認された。その後、昭和五〇年に入ると、当該地域において農業振興のための深耕事業、いわゆる天地返しが広く行われることになり、三浦市教育委員会などによる発掘調査が実施された。
その結果、弥生時代中期中葉から後期後半までという長期間存続し、遺構としては長軸一五メートル、短軸一二.二メートルという床面積一〇〇平方メートル以上の巨大竪穴建物をはじめとする多くの竪穴建物の存在が確認された。出土遺物には壺・甕・鉢などの土器、打製石鏃・磨製石斧・叩石・磨石などの石器が多数出土し、弥生時代には貴重な板状鉄斧の存在も確認された。そのうち、磨製石斧は北信産の石材が使用され、当該地域との交流があったことが明らかとなった。また、弥生時代後期においては、竪穴建物が集中する地域から、銅釧・銅環・ガラス玉といった装身具も検出された。このように、本遺跡は長期間にわたる、三浦半島における拠点的集落と考えられることから、昭和五二年、文化財保護審議会は史跡としての価値があるという答申を行った。