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神奈川県・足柄下箱根町

国指定文化財(史跡名勝天然記念物)神仙郷神奈川県足柄下郡箱根町

神仙郷

昭和10年代から20年代にかけて,宗教家が強羅(ごうら)地区の地形と地質を活かして理想郷として整備した庭園。斜面に造られた様々な建物の周囲に園池や滝,石組を築き,また一部は現地の岩石をそのまま景観の要素としている。タケ類やコケ類等の植栽も特徴的である。

国指定文化財(登録有形民俗文化財)箱根細工の製作用具及び製品神奈川県足柄下郡箱根町湯本

箱根細工の製作用具及び製品

 本件は,神奈川県西部の箱根・小田原地方において,箱根細工と呼ばれる木工製品の製作に使用された用具と製品である。箱根細工は,箱根山地における木地師の挽物を源流とし,近世には,東海道を往還する旅人や箱根七湯を訪れる湯治客の土産物として広く知られるようになり,幕末からは海外輸出用の製品としても販路を広げた。ロクロを用いて作る挽物細工と,色合いの異なる樹種の板材を組み合わせて作る指物細工に大別され,指物細工は,表面の装飾技法から,さらに寄木細工と象嵌細工に分類される。挽物細工では,原材料を回転させた足踏みロクロ,成形に用いたロクロガンナやミズヒキ,寄木細工では,種木や寄木ズクを削り出す台ガンナやセンガンナ,寄木模様を作るマルガンナ,象嵌細工では,木材の裁断に用いた細工用ミシン等がある。製品は,挽物細工には,椀や盃,盆等の生活用具をはじめ,土産物として人気を博した豆茶器や独楽,入れ子の構造をとる七福神や十二玉子等の玩具,寄木細工には,仕掛けの操作で開閉する秘密箱や箪笥,象嵌細工には,額絵や小箱等がある。
(※解説は登録当時のものをもとにしています)

国指定文化財(登録有形文化財(建造物))龍宮殿本館神奈川県足柄下郡箱根町元箱根字蛸川139-3

龍宮殿本館

芦ノ湖の東岸に建つ。昭和初期に浜名湖弁天島に建てられたホテルを昭和三一年に当地に移築。平等院鳳凰堂を模した外観で、二階建の中央建物の両翼に三階建の望楼風建物を配する。伝統的な様式を模した吹抜け階段ホールを持つなど、外国人向けホテルの希少な例。

国指定文化財(国宝・重要文化財(美術品))色絵竜田川文透彫反鉢〈尾形乾山作/〉神奈川県足柄下郡箱根町小涌谷493-1

色絵竜田川文透彫反鉢〈尾形乾山作/〉

尾形乾山(1663~1743)は文芸の香り豊かな典雅な様式の陶磁器を創作した。内外面に描かれた文様が相呼応する反(そり)鉢(ばち)は乾山が得意とした器形であり、内面に水流が描かれていることから、歌枕の竜田川をあらわした意匠であることが知られる。乾山の色絵の代表作である。