古町の街路に面する元芸妓の住居兼稽古場。前栽と玄関を構えた二階建で寄棟造桟瓦葺。コの字平面で坪庭を囲う。一階前座敷は小唄、二階奥座敷は清元の稽古場とし、二階前座敷は客座敷に用いた。花街の住居の典型で、風情ある歴史的町並みを形成する。

主屋の西背後に建つ。二階建切妻造桟瓦葺。周囲の下屋は後の改修。平入の戸口を掛子塗の開戸とし、通りに面した妻側に引違いの窓を開ける。一、二階とも一室で柱間に板を張る。小屋は和小屋で中央の小屋梁を短い梁で受ける。主屋とともに通りの景観を形成。

新潟市の中心部に建つ商家。平屋建正面寄棟造背面切妻造桟瓦葺。角地に建ち、東正面はガラス戸を建て中央を戸口とし、南側面は板壁とする。玄関脇をミセとし、奥を二列六室として手前上手に座敷をおく。庭木等とともに表通りの景観を形成。

主屋の背後に東西棟で建つ。土蔵造二階建で、全体を覆屋で囲い、屋根は土蔵と覆屋に一体で掛ける。内部は上下階とも一室で、東面一階中央に漆喰塗の両開き土戸、二階に片開き土戸を設ける。小屋組は妻面で折置組とし、地棟を配す。商家の屋敷構えを伝える。