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新潟県・岩船郡関川村

国指定文化財(登録有形文化財(建造物))松坂家住宅文庫土蔵新潟県岩船郡関川村小和田598

松坂家住宅文庫土蔵

主屋北西側に東西棟で建つ。土蔵造二階建、切妻造、置屋根形式桟瓦葺である。主屋側の東に戸口を開き、下屋を設ける。外壁漆喰塗で鉢巻を廻らし、腰高に竪板を張る。戸口に漆喰塗の鳥居枠を造る。小屋は垂木小屋組である。歴史的集落景観に寄与する土蔵。

国指定文化財(登録有形文化財(建造物))松坂家住宅主屋新潟県岩船郡関川村小和田598

松坂家住宅主屋

西面する大型の切妻造で、南寄りの土間前面に中門を張出す。三列構成の床上部は下手列を台所と土間、中列を茶の間等、上手を座敷列とする。土間や台所回りは軸部重厚で見応えがある。座敷前に小玄関と床付きの六畳を設ける点は特異で中門造民家の一例を示す。

国指定文化財(史跡名勝天然記念物)渡辺氏庭園岩船郡関川村

渡辺氏庭園

作庭の年代は明らかでないが、南庭園の棟木に明和六年造立の墨書があり、また渡辺家三代の二男で同年に没した葛延は、作庭を愛好したと伝えられるので、この頃の作とみられる。東向きの庭園であって、庭景の中心をなす池は心字型であり、池の西側に一の山、二の山、三の山の三つの築山を設け、一の山には不動石を立てて枯滝を表わし、池の東側に化粧玉石を敷きつめた州浜があり、多数の庭石を組み、多数の飛石を打つ。特に南半部の石組は優秀である。添景として石灯篭と井戸囲いをほどよく配する。庭園の地割・手法はいわゆる京都風である。
江戸時代中期の庭園構成をよく保存し、下関(新潟県岩船郡関川村)のごとき辺ようの土地に、かような庭園が作られたことは、文化の地方への浸透を意味し、日本庭園史にとって貴重な事柄である。

国指定文化財(重要文化財)佐藤家住宅(新潟県岩船郡関川村) 門長屋新潟県岩船郡関川村大字下関897番地

佐藤家住宅(新潟県岩船郡関川村) 門長屋

佐藤家は米沢街道沿いに屋敷を構える有力地主の家で、江戸時代には村の庄屋を勤めた。敷地の正面、街道に面して茅葺屋根の主屋を建て、その背後に新座敷、上土蔵、米土蔵、新土蔵を配し、裏口に門長屋を構える。
 主屋は街道に向けた妻の左右に座敷を突出させているので、屋根の形が丁字形となり、特色のある外観となっている。
 広い敷地と規模の大きな主屋、土蔵などの附属屋がそろった佐藤家は、江戸時代からの有力地主層の住宅としての形態をよくとどめていて貴重である。