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長野県・飯田市
国指定文化財(史跡名勝天然記念物)飯田古墳群長野県飯田市
長野県南部,中央アルプスと伊那山脈及び南アルプスに挟まれた伊那谷と呼ばれる標高400m台の低位または中位の段丘上の南北約10km,東西約2.5kmの範囲に,5世紀後半から6世紀末にかけて継続して築造された古墳群。
古墳群は北から座光寺(ざこうじ)・上郷(かみさと)・松尾(まつお)・竜丘(たつおか)・川路(かわじ)という5つのグループ(単位群)から成る。5世紀後半に突如として古墳の築造が始まり,古墳築造の背景には馬の文化を通じた大和政権との関わりが考えられる。本古墳群は,内陸交通において東西地域を結ぶ交通の結節点に位置しており,独自に周辺地域と交流があったことを示すとともに,大和政権による東国経営とも関わりがあったことを物語る。また,6世紀後葉の前方後円墳の消長及び畿内系横穴式石室受容の背景には,地域の再編成と大和政権の東国経営強化の過程をみることができる。
飯田古墳群は広範囲に及ぶが一体の古墳群として捉えることで,古墳時代中・後期にみられる大和政権による政治支配の状況や東国経営のあり方を知ることができるとともに,大和政権を構成する地域社会の動向を知る上でも重要である。
国指定文化財(登録有形文化財(建造物))柳田國男館(旧喜談書屋)長野県飯田市追手町二丁目
もと世田谷区成城の柳田國男宅の書斎。国際連盟からの帰朝時に建てられ、民俗学創出の拠点となった。ポーチを備えた二階建で、ハーフティンバー調の意匠を見せ、二重サッシュを用いるなどの特徴がある。一階書斎部は大空間に書棚を並べ、独特の空間となる。
国指定文化財(登録有形文化財(建造物))下伊那教育会旧黒須家門長野県飯田市仲ノ町358-3
土蔵の西方に建つ、もと黒須家の表門。間口二・四メートルの薬医門で、切妻造桟瓦葺とする。本柱間の板扉を藁座で吊り、化粧屋根裏では割竹の小舞下地を現しとするなど特徴的な仕様になる。かつての武家地の景観を彷彿とさせ、飯田藩政期の貴重な遺例である。
国指定文化財(登録有形文化財(建造物))下伊那教育会旧黒須家土蔵長野県飯田市仲ノ町358-3
会館から通りを挟んだ南側敷地に建つ。土蔵造二階建で置屋根式の桟瓦葺とし、西妻面に下屋を設け、南面全長に吹放しの下屋を通す。外壁は腰下を海鼠壁とし、鉢巻を廻らす。柱にクリの古材などを再利用しつつ、明治後期に再建されたと考えられる土蔵。