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長野県・伊那市
国指定文化財(登録有形文化財(建造物))西駒山荘石室長野県伊那市伊那7119-140
中央アルプス木曽駒ヶ岳の北東方、標高約二七〇〇メートルの稜線上に南北棟で建つ。大振りの花崗岩割石を布積した躯体に、キングポストトラスの小屋を組む。強風の吹く西側は軒下まで土砂で埋め、東側に小窓を穿つ。近代登山における石室式の山小屋の好例。
国指定文化財(史跡名勝天然記念物)高遠城跡伊那市
高遠の地はもと諏訪一族(藤沢・高遠・保科)の支配にあり、武田氏が進出して高遠城を築き、その後、保科・鳥居氏の居となり、元祿年間には一時幕領となったが、内藤氏が摂津富田より入部すると、幕末まで城主の地位にあった。
城は三峰川・藤沢川の合流する段丘先端部に位置する平山城で、本丸を中心とした三重式の築城形式をとっている。さらに本丸南に南郭、法幢院郭、その下に[[腰郭状]こしぐるわ]の笹郭、勘介郭が配され、各郭は深い空堀で隔てられ、郭の外周は高い土塁をめぐらされている。また郭の外方には一部武家の屋敷割が遺存しているなど、高遠城はきわめて戦国的な城郭の構えをとどめている。
三の丸には、万延元年、藩重役の屋敷を改築して学問所とした藩校進徳館も残るが、すでに旧規を失っている。しかし城内に遺存する藩校の例は少なく、これも含めて指定する。
国指定文化財(国宝・重要文化財(美術品))顔面付釣手形土器/長野県伊那市富県御殿場遺跡出土伊那市荒井3520番地
御殿場遺跡は天竜川の中流域の左岸に位置している。
本遺品は重量感のある釣手形土器で、釣手部の付く上半部と円筒状の下半部に分かれる。上半部は三方に開口部を設け、そのうち正面は他の二面より大きくあけられている。正面周縁は一・五~二・〇センチ幅で連続的に欠損するが、全体はほぼ完全に遺存している。正面開口部に沿って縁取りするように二条の沈線を描き、沈線の外周には円孔が左右五孔ずつ、合計一〇孔が等間隔で巡っている。