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静岡県・浜松市中区

国指定文化財(国宝・重要文化財(美術品))静岡県伊場遺跡群出土品静岡県浜松市中央区蜆塚4-22-1

静岡県伊場遺跡群出土品

 天竜川下流、浜松南部平野の北東部に立地する、弥生時代後期の環濠集落である伊場遺跡を中心とした、大規模遺跡群からの出土品である。
 特に注目されるのが、複雑・精緻に文様が彫刻され、漆塗りにより赤彩・黒彩を施した木甲である。その鮮やかな造形と装飾性は、漆工・木工の高い技術力を如実に示し、他に例を見ない。
 土器群は、伊場式と呼ばれる西遠江地域の標式である。その中でも、木器を模倣したと思わせる装飾付高坏や鰭状突起が付いた壺、家形などの特殊な器形の土器は特色を示している。他にも、近畿地方などの周辺地域から影響を受けた土器、銅鐸・鏡を模したと考えられる土製品、生業や生産活動、葬送行為にともなう出土品が多岐に亘っている。
 これらは、弥生時代の祭祀や生業、地域間の交易・交流、葬送の在り方をよく表している。また、西日本的様相を示す各種製品の存在は、弥生文化における西日本からの東漸の在り方を考究する上で、欠かせない貴重な一括である。

国指定文化財(登録有形文化財(建造物))旧住吉浄水場正門静岡県浜松市中区住吉5-182-1

旧住吉浄水場正門

敷地南面中央に位置する。鉄筋コンクリート造、5.6メートル間隔で親柱を立て、その両側に脇柱を立てて脇門とする。各門柱は洗出し仕上げで、幾何模様の飾りや溝彫りを施し、頂部に球形の灯具をおく。正面に建つポンプ室と1体で良好な景観を形成している。

国指定文化財(登録有形文化財(建造物))旧住吉浄水場ポンプ室静岡県浜松市中区住吉5-283

旧住吉浄水場ポンプ室

敷地南側に建ち、桁行23メートル梁間17.6メートル、鉄筋コンクリート造、寄棟造鉄板葺で、小屋はフィンクトラスを架ける。外壁に植物模様の漆喰彫刻や放物線アーチの窓、松葉のステンドグラスを配し、パラペットにメダルを付すなど、豊かに装飾する。

国指定文化財(登録有形文化財(建造物))旧住吉浄水場直送ポンプ井静岡県浜松市中区住吉5-283

旧住吉浄水場直送ポンプ井

接合井とポンプ室の間に建ち、鉄筋コンクリート造で、外径7.9メートルの円筒形になる。外壁はモルタル洗出し仕上げで、基部にペデスタル風の飾りを廻し、石積を模した目地を切る。頂部の張出しでは帯状にメアンダーを飾り、外観を引き締める。