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静岡県・伊豆市

国指定文化財(登録有形文化財(建造物))川端家修善寺別邸門静岡県伊豆市修善寺1156-2

川端家修善寺別邸門

画家川端龍子の別邸敷地の北東隅に建つ桟瓦葺表門。本柱に太い角柱を抱き合わせ、後方に肘木状の腕木を差出し、中備を人字形割束とし、垂木は吹寄とする。形式にとらわれず伝統的な建築要素を巧みに取込んだ意欲的なデザインで、道沿いの屋敷構えを整える。

国指定文化財(登録有形文化財(建造物))川端家修善寺別邸主屋静岡県伊豆市修善寺1156-2他

川端家修善寺別邸主屋

修善寺温泉地区に建つ画家川端龍子の別邸。主体部と台所を渡廊下で結び、外装は土壁の真壁と木賊張等からなる。大判ガラス引分戸で仕切る開放的な広間、梅の枝に見立てた絵画的な欄間や要所の網代張が特徴的。龍子の嗜好が反映された独創的な近代和風建築。

国指定文化財(史跡名勝天然記念物)上白岩遺跡伊豆市上白岩

上白岩遺跡

S52-12-034上白岩遺跡.txt: 伊豆半島を貫流する狩野川流入する大見川の合流点から約3.5キロ遡った大見川の右岸、河岸段丘上に所在する繩文時代の遺跡である。
 発掘調査の結果、繩文時代中期後半から後期初頭の配石遺構・住居跡等の存在が確認された。
 配石遺構は、環状列石・帯状列石・石組等の形態を示している。環状列石は、直径12メートル、巨石や細長い石材を連らねながら、処々に組石のいくつかの単位がみとめられる。また、各単位の中心部に配置された細長い石については、あるいは、直立していたものとも考えられ、現実に環状列石の西側に発見された1つの石組には、直立の例がある。帯状列石は、環状列石の南に構築され、長さ約10メートルを測る。これに接して長径約2メートルの円形の組石がみとめられた。配石遺構には、自然石だけでなく、石皿・石棒のほか、自然石の一部を研磨して平坦面を作るものなど、石器が少なくない。なお、処々に配されている組石の下部には土壙がみとめられ、組石墓かと推定される。
 環状列石の外側には、繩文時代中期後半に属する4基の竪穴住居跡と、約60基の土壙も検出されている。
 出土遺物は、土器・石器等膨大な量にのぼり、伊豆半島における繩文時代中期後半から後期初頭の基礎的な資料となるものである。

国指定文化財(重要文化財)天城山隧道静岡県賀茂郡河津町梨本・伊豆市湯ヶ島字桐山

天城山隧道

天城山隧道は,伊豆半島ほぼ中央部にある天城峠付近の標高約710m地点に穿たれた石造隧道である。
 三島と下田を結び伊豆半島を縦断する下田街道の改良工事の一環として,明治33年に起工,同37年に竣工した。全長約444.5m,幅員約4.1mの規模で,隧道両端に石造坑門を構える。
 隧道内部の覆工は総切石積で,側壁部を瘤出,アーチ部をビシャン叩の石材としている。坑門及び隧道内部覆工の全体に及ぶ切石積と,両坑門の要所に施された多彩な石材加工に精妙な技術が十分に発揮されている。
 我が国に現存する石造道路隧道の中で,最大長を有する土木構造物で,技術的完成度が高く,明治後期を代表する道路隧道として価値がある。