稲沢市祖父江町にあった表千家十一代家元碌々斎好みの茶席を移築。木造平屋建、切妻造桟瓦葺で、銅板葺の庇を深く張り出す。本席は四畳半台目、本勝手の上座床。本席を中心に西側に水屋、北側に玄関、北東に二畳台目の寄付を配す。簡明で洗練された意匠の茶室。

迎賓館として建てられたもので、Ｌ字型平面の木造平屋建。正面中央に唐破風造の車寄を張り出し、四周に下屋を廻らす。西側は和室三室を並べ、吟味された良材を用い、座敷飾りを備え、天井高の高い空間と共に、迎賓館としての風格を今に伝える。

名古屋駅の約一キロメートル南方に所在する。江戸末期の建築を明治初期に移築した主体部と、同二四年に増築した小屋部からなる。整型四間取の主体部は、はじめに四本の上屋柱を立てて梁と差物で繋ぐ「四つ建て」工法を採用し、当地域の民家の特徴を示す。