文化遺産オンライン

カテゴリで見る

三重県・鳥羽市

国指定文化財(重要文化財)菅島灯台三重県鳥羽市菅島町字ボシ山163

菅島灯台

菅島灯台は志摩半島北東端の鳥羽港沖に浮かぶ菅島に所在する。鳥羽は、近世以来、海路の要所かつ難所として知られ、江戸時代には幕府が篝火堂を設けていた。菅島灯台は、篝火堂に代わって明治政府が建設した、明治6年建設の洋式灯台であり、近代海上交通史上 価値が高い。設計は明治初期の洋式灯台を多く手がけた英国人技師ブラントンである。ブラントン設計の煉瓦造灯台の最古の事例で、現存最古の煉瓦造灯台となる。現存する煉瓦造建造物としても最古級であり、貴重である。

国指定文化財(登録有形文化財(建造物))旧鳥羽小学校校舎三重県鳥羽市鳥羽3-1-60

旧鳥羽小学校校舎

鳥羽港を望む高台に南面して建つ。正面67m、E字形平面の鉄筋コンクリート造3階建で、表面はモルタル仕上げとする。中央3階部分を背後の斜面上に張り出し、内部を大空間の講堂とする独特の構成。中央部分など随所にアールデコ風の意匠を施す。

国指定文化財(史跡名勝天然記念物)庫蔵寺のコツブガヤ鳥羽市河内町

庫蔵寺のコツブガヤ

カヤノキはイチイ科のわが国固有の常緑針葉樹で、山形、宮城県以南の温帯に分布している。コツブガヤは、種子が仮種皮を含めて、その直径が(18〜20ミリメートル)通常のカヤに比べ小さいのが特徴で、わが国固有のカヤノキの一変種として学術上価値が高い。
 庫蔵寺のコツブガヤは、庫蔵寺の樹叢内にあり、目通り幹周4・5メートル、樹高25メートル、落雷により先端は失われているものの樹勢は旺盛である。本変種としては、宮城県の小原のコツブガヤが国指定の天然記念物となっている。
 本樹は、カヤノキの巨樹として鳥羽市の天然記念物(昭和45年3月24日)に指定されていたが、平成3年の調査でわが国2本目のコツブガヤであることが判明したため、今回指定しその保存を図ろうとするものである。

国指定文化財(重要有形民俗文化財)伊勢湾・志摩半島・熊野灘の漁撈用具鳥羽市浦村町大吉1731-68

伊勢湾・志摩半島・熊野灘の漁撈用具

 三重県沿岸の伊勢湾・志摩半島・熊野灘は、各海岸地形に特色があり、魚介類に富み、多種・多様な漁撈法が営まれてきた。三重県では、明治16年、第1回水産博覧会に際し『三重県水産図解』を編纂し、当時の漁撈技術を細密に図解している。
 この資料は、三重県沿岸のこれらの地域の海女・磯漁・網・釣・突など各種の漁撈法の用具、船及び関係用具に加え、漁具製作修理・海産加工・水揚販売・信仰儀礼などに関する用具まで網羅的に収集したものである。『三重県水産図解』にも記されている伝統的な漁撈技術をよく知ることができるものである。