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滋賀県・犬上郡多賀町

国指定文化財(史跡名勝天然記念物)アケボノゾウ化石多賀標本滋賀県犬上郡多賀町

アケボノゾウ化石多賀標本

アケボノゾウ(学名:Stegodon aurorae)は、約250万~100万年前の日本列島に生息していたステゴドン科ステゴドン属のゾウ類である。アケボノゾウの祖先は、約530万年前に陸橋(りくきょう)を通じて日本列島に渡来したと考えられており、アケボノゾウは、自然環境に適応して独自の進化を遂げ小型化した日本(にほん)固有(こゆう)種(しゅ)である。
アケボノゾウ化石多賀標本は、工業団地の造成工事中に約180万年前の地層(古琵琶(こびわ)湖層群(こそうぐん))から発見された。全身の骨の約7割に相当する134点が産出し、部位が特定されていないもの51点を含めると185点に上る。体(たい)肢(し)骨(こつ)の多さは国内で発見されたゾウ化石の中では群を抜いて多い。特に右前(ぜん)肢(し)末(まっ)脚(きゃく)は指(し)骨(こつ)や種子(しゅし)骨(こつ)まで関節した状態で産出し、世界的にも稀な例であり、国内で唯一である。
アケボノゾウ化石多賀標本は、今後の調査研究により、小型化に関連した運動機能の特性や行動(こうどう)生態(せいたい)などの適応進化に関する、より精度の高い知見が得られることが期待される。さらに、島嶼(とうしょ)である日本列島の古環境(こかんきょう)の変化に適応したアケボノゾウ独自の進化史を解明できる可能性があり、研究をする上で不可欠な標本として学術価値が極めて高い。

国指定文化財(登録有形文化財(建造物))旧一圓家住宅雑蔵及び木蔵滋賀県犬上郡多賀町大字一円字西角149

旧一圓家住宅雑蔵及び木蔵

主屋の南側に接して東西棟で建つ。土蔵造二階建、桁行七・四メートル梁間三・八メートル、切妻造、置屋根式の桟瓦葺で、東妻面と南面に戸口を開く。外壁は漆喰塗で軒裏まで塗込める。内部は上下階とも一室で、二階に一階採光のための内開き窓を穿つ。

国指定文化財(登録有形文化財(建造物))旧一圓家住宅米蔵滋賀県犬上郡多賀町大字一円字西角149

旧一圓家住宅米蔵

主屋後方に東西棟で建つ。土蔵造二階建、桁行七・四メートル梁間三・八メートル、切妻造桟瓦葺で、西妻面に戸口を開き、庇を付ける。外壁は白色の鉄板張で鉢巻を廻らし、腰を横板張とし、二階西面に窓を穿つ。小屋は和小屋を組む。屋敷構えを構成する土蔵。

国指定文化財(登録有形文化財(建造物))旧一圓家住宅文庫蔵滋賀県犬上郡多賀町大字一円字西角149

旧一圓家住宅文庫蔵

主屋北東隅の張出し部に接続し南北棟で建つ。土蔵造二階建、桁行六・〇メートル梁間四・〇メートル、切妻造桟瓦葺で、両妻面に戸口を開き、主屋のクチロウカから出入りする。壁は白色の鉄板張で鉢巻を廻らし、二階北面に窓を穿つ。内蔵として使用した土蔵。