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京都府・宮津市
国指定文化財(重要文化財)宮津洗者聖若翰天主堂京都府宮津市字柳縄手347
宮津市の中心市街地に位置する。明治中期にカトリック教会が教線を拡大する中、但馬から若狭地域に布教を進めたルイ・ルラーブ神父の設計で、明治29年に建築された木造教会堂。三廊バシリカ式で、外観はロマネスク様式を基調とし、正面中央に大きな薔薇窓を飾る。地元大工が施工を担い、内部の板張りとしたリブヴォールト天井の細工は巧みであり、ステンドグラスの窓は引分としている。畳敷きの会衆席が当時の布教の様子を伝える。昭和2年の北丹後地震で被災後、正面ファサードなどを改めたが、長崎以外に現存する木造カトリック教会堂として最古級の遺構であり貴重。
国指定文化財(史跡名勝天然記念物)成相寺旧境内京都府宮津市
特別名勝天橋立を見下ろす成相山(なりあいさん)の中腹に位置する奈良時代に創建されたと考えられる山林寺院。『今昔物語集』,『梁塵秘抄(りょうじんひしょう)』など多くの史料に記録がみえ,平安時代には山岳霊場として全国に知られる存在となり,その法灯を現在に伝える。また,雪舟(せっしゅう)「天橋立図」(国宝)や「成相寺参詣曼荼羅」には中世の成相寺の様子が描かれており,応保元年(1161)には後の天台座主(ざす)覚忠(かくちゅう)が,貞和4年(1348)には本願寺の覚如(かくにょ)が訪れるなど,丹後の名刹として,信仰を集めた。
山頂付近では奈良時代の遺物が出土するとともに,平安時代から室町時代の成相寺の中心建物の可能性がある遺構が良好な状態で検出されている。また,それを中心に広い範囲で中世墓が展開することが確認され,現在の場所に伽藍(がらん)が造られる以前は,山頂付近に伽藍が存在したことが判明した。
平安時代以降の日本を代表する山岳霊場であり,旧境内に伴う建物や中世墓群が良好な状態で保存されているなど,古代から中世にかけての山林寺院の空間利用や展開を知る上で重要である。
国指定文化財(重要有形民俗文化財)丹後の紡織用具及び製品宮津市字国分小字天王山611-1
この資料は、丹後地方の藤織り、裂き織り、麻布織り、木綿織りなどに用いられた用具類と、その製品である布で作られた仕事着などを収集したものである。比較的近年まで多様な素材を利用した織物が利用されてきた丹後地方の紡織に関する用具の収集で製糸用具、機織り用具などの紡織用具と製品である仕事着からなる。
国指定文化財(登録有形文化財(建造物))清輝樓京都府宮津市字魚屋937他
当初は宮津湾に面した位置に建ち、建築面積683㎡、木造3階建、入母屋造桟瓦葺で、海側は開放的なつくりとする。東面の中央部を玄関とし、海側の北・西側に客室を配し、南側3階に百五畳敷の大広間をもつ広間棟を建てる。天橋立観光を支えてきた旅館である。