旧深江村の浄土宗寺院の表門。奈良街道から参道を引き込んで境内南面に開く、入母屋造平入本瓦葺の薬医門。格天井で、梁は三通り架け、控柱に水引虹梁を架ける。小規模ながら絵様繰形整う建築年代明らかな門で、集落及び街道沿いの歴史的景観を形成する。

旧深江村の西寄りにある浄土宗寺院の鐘楼。境内南西に位置する。切妻造本瓦葺、一軒半繁垂木、虹梁蟇股と絵様肘木を備え、角柱几帳面取下端粽付。基壇は切込み矧ぎ石積で、北面に切込み階段を備える。軸組太く絵様繰形整う建築年代明らかな鐘楼として貴重。

旧深江村の集落西寄りに所在する浄土宗寺院の庫裏。入母屋造平入桟瓦葺のつし二階建、正背面に下屋を設け、入母屋造式台玄関を構える。内部は九間取座敷に広い土間と板間を並べ、竹の節欄間を備えるなど古風な面を持つ。本堂と並んで歴史的な境内景観を形成。

旧深江村の集落西寄りに所在する浄土宗寺院の本堂。元は錣屋根、火災後に寄棟造とした平入本瓦葺。一軒半繁垂木で反りは伸びやか。中央間を広くとった正面五間向拝付。内陣柱は太い円柱で、脇仏壇含む内陣は平面凸型で一段高く近世浄土宗本堂の特徴を持つ。