主屋の南に建つ門とその両脇に続く塀。切石積二段を基礎上に建つ塀は、総延長18メートル、高さ３・１メートル、外壁浅黄色の土壁とし、高く竪板を張る。東寄りに開く門口には桟瓦葺腕木庇を付し、格子戸を建てる。大塀造町家の正面を整える瀟洒な門及び塀。

大阪天満宮境内北側に位置し、南面して建つ大塀造の住宅主屋。二階建切妻造桟瓦葺の起り屋根で妻壁の一階を板張、二階を漆喰塗の大壁とする。各階南側に座敷を設け、二階座敷は床や付書院を備え、天井板など良材用い、南縁を介し天満宮を望む良質な和風住宅。

西天満の繁華街に位置する。二階建切妻造桟瓦葺。通りに面して主屋と一体となった塀及び玄関を建て、前庭をはさんで主屋を建てる。主屋は通り土間沿いに三室並べ、二階は座敷と洋風書斎とする。大阪の中心部に残るいわゆる大塀造の町家として貴重である。

土佐堀川に面して建つ横長平面の事務所建築。設計は岸田日出刀。高速道路の構造を引用したと伝え、構造壁を集約し、正背面に全長分の窓を配する明快な構成とする。妻壁は淡陶タイルでモザイク状に飾る。インターナショナルスタイルの事務所建築の秀作。