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兵庫県・姫路市

国指定文化財(重要文化財)円教寺摩尼殿兵庫県姫路市書写

円教寺摩尼殿

兵庫県姫路市街北西に位置する書写山円教寺の中心仏堂。大正10年の焼失後、中世に遡る前身建物の規模と構成を踏襲し、近代に進展した古代から中世の寺院建築への理解を背景に新たな解釈を加えて、昭和8年に再建された。設計は建築家の武田五一。斜面に張り出し、懸造とした躯体は木太く豪壮で、柱の隅延びを用いた軒の曲線は優美であり、軒と縁下に三手先の組物が整然と並ぶ姿は圧巻である。蟇股、木鼻、格狭間など細部の彫刻は、中世の意匠を参考に、新味のある独特かつ華やかな意匠にまとめている。近代に再建した寺院建築の中でも規模が大きく、全体バランス、細部意匠とも質が高い均整のとれた近代の寺院建築の傑作として意匠的に優れている。

国指定文化財(登録有形文化財(建造物))徳壽院薬師堂兵庫県姫路市網干区宮内字小松原195他

徳壽院薬師堂

魚吹八幡神社の東隣にある真言宗寺院の仏堂。境内北西隅に南面し、方三間の入母屋造平入本瓦葺で南に向拝を付す。軒廻りは柱頭から腕木を出した出桁造で、一軒疎垂木とし珍しい。内部は北に仏壇を設け、床は畳敷で竿縁天井を張る。簡素ながらも丁寧な造り。

国指定文化財(登録有形文化財(建造物))徳壽院本堂兵庫県姫路市網干区宮内字小松原195他

徳壽院本堂

魚吹八幡神社の東隣にある真言宗寺院の本堂。境内北辺西寄りに南面し、切石積基壇上に建つ正面一間、側背面二間の宝形造本瓦葺で縁を付す。組物出組に支輪を備え、軒は二軒扇垂木。内部北辺に仏壇を配して格天井を張る。小規模ながら軒廻りなど充実した造り。

国指定文化財(登録有形文化財(建造物))旧藤森家住宅勝手門兵庫県姫路市船橋町三丁目2

旧藤森家住宅勝手門

敷地の北面東で本館の勝手口に通じる門。一間腕木門で屋根は切妻造桟瓦葺。本柱を節付の丸太、控柱は名栗仕上の材とし、ガラス格子戸を引違で建て込む。欄間は竹の横桟とし、中央にガラス箱の照明をはめ込むなど、数寄屋風の意匠に近代的な実用性を備える。