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兵庫県・南あわじ市

国指定文化財(重要無形民俗文化財)阿万の風流大踊小踊兵庫県南あわじ市阿万上町

阿万の風流大踊小踊

 雨乞い踊り、百石踊りとも称され、本来は雨乞い祈願の時の踊りであったが、現在は毎年9月15日に近い日曜日、阿万上町に鎮座する亀岡八幡神社の秋季大祭において神社拝殿で踊られている。
 大踊は、音頭取【おんどとり】による歌、拍子木、締太鼓の音楽にのせ、踊り手が2列横隊となり踊る。前列の踊りは前踊りといい、扇やチャッキラコと呼ぶ2本の細竹などを手に持ち、子どもが務める。後列の踊りは中踊りといい、大うちわを持って大人が踊る。室町時代末期から江戸時代初期にかけて流行した小歌と類似した歌詞が残され、また、ゆったりとした歌と踊りで、古風を残している。一方、小踊は、8名前後の踊り手が横1列に並んで踊る。元禄期以降に流行した歌の歌詞を取り入れて、大踊と比べ軽快な踊り振りをみせる。
 本件は、大踊と小踊の2種類の踊りで構成されており、歌の歌詞や踊りぶり、音楽などの点から、大踊と小踊は発生の時期が異なると考えられる。このような異なる2種類の踊りが伝承され、正面からの観客を意識した隊形で演じられるところに芸能の変遷過程を示し、地域的特色がある。
(※解説は指定当時のものをもとにしています)

国指定文化財(登録有形文化財(建造物))永田家住宅高塀兵庫県南あわじ市倭文長田字吉野坊1493

永田家住宅高塀

敷地の北・東辺に矩折れに延びる。折れ曲がり延長二七メートル、高さ四・三メートル、両下造桟瓦葺で、切石積基礎に土台を伏せ、方柱をたて、腕木で軒桁を受ける。柱間は雨戸をたて、夏季には開放して北から川風を取入れる工夫がされた、独特な形式になる。

国指定文化財(登録有形文化財(建造物))永田家住宅棟門及び塀兵庫県南あわじ市倭文長田字吉野坊1493

永田家住宅棟門及び塀

主屋正面に構えた棟門と、池の入口まで矩折れに延びる塀からなる。棟門は、一間棟門、切妻造本瓦葺で、本柱を頭貫と台輪で固め、頭貫や腕木に絵様を刻み、中備に皿斗付大斗を置き、社寺風につくる。桟瓦葺築地塀の塀とともに、上質な庭空間を創出する。

国指定文化財(登録有形文化財(建造物))永田家住宅通用門兵庫県南あわじ市倭文長田字吉野坊1493

永田家住宅通用門

主屋東側に接続して建ち、門と物置からなる。桁行五・三メートル梁間一・八メートル、木造平屋建、切妻造本瓦葺である。西側の門は潜り付の板戸を両開とし、蹴放しの布石には荷車用の欠き取りが残る。前庭と内庭を画する通用門で、屋敷構えを特徴付けている。