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奈良県・天理市
国指定文化財(国宝・重要文化財(美術品))参宮人帳・御祓賦帳(橋村肥前太夫家伝来)奈良県天理市杣之内町1050
本件は伊勢神宮御師の橋村肥前大夫家に伝来したもので、16世紀後期から17世紀前期にかけて、主に肥前地方(佐賀県・長崎県)の武士や住民の伊勢信仰の受容や参詣旅行の実態を示す貴重な史料である。
国指定文化財(登録有形文化財(建造物))天理図書館東館奈良県天理市杣之内町元山口方1050-13
天理図書館東館は天理大学の校地中央東寄りの傾斜地にあり、西館後方に建つロマネスク調の増築書庫棟。二~四階部分に六層の書庫フロアを設け、外観は下階部瘤出し仕上の凝灰岩貼、上部はスクラッチタイル貼とし、西館と一体とした外観意匠を形成する。
国指定文化財(登録有形文化財(建造物))天理図書館西館奈良県天理市杣之内町元山口方1050-13
天理図書館西館は、ロマネスクを基調とし要所にライト風を取り入れた外観意匠、書庫を中心に閲覧室や事務室などを一体化した平面配置、書棚を構成する鉄骨書架柱で四層のコンクリートスラブを支える書庫の構造等が特徴的な天理教全体の総合図書館である。
国指定文化財(史跡名勝天然記念物)大和古墳群
ノムギ古墳
中山大塚古墳
下池山古墳
奈良県天理市
奈良盆地東南部の天理市から桜井市にかけての山麓には古墳時代前期の巨大古墳が多数存在する。今回,史跡指定しようとする大和古墳群は,中山支群と萱生(かよう)支群からなる24基の古墳で構成される古墳群を指す。
ノムギ古墳は地形に沿って東西を主軸にとる墳長63mの前方後方墳(ぜんぽうこうほうふん)で,幅10~14mの周(しゅう)濠(ごう)がめぐる。出土土器から大和古墳群の前方後方墳のなかで築造はもっとも遡る。中山大塚古墳は墳長130mの前方後円墳で,竪穴式(たてあなしき)石室(せきしつ)は盗掘を受けていたが,半肉(はんにく)彫(ぼり)獣帯(じゅうたい)鏡(きょう)の破片,槍先・刀剣類・鉄(てつ)鏃(ぞく),特殊器(とくしゅき)台(だい)及び都(と)月型(つきがた)埴輪(はにわ)など各種埴輪を確認している。下池山古墳は墳長120mの前方後方墳で,周濠がめぐる。後方部に竪穴式石室がありコウヤマキを用いた木棺が遺存していた。盗掘を受けていたが,鉄剣・鉄刀などの武器,ヒスイ製勾玉・ガラス玉・碧玉製管(へきぎょくせいくだ)玉(たま)・碧玉製石釧(へきぎょくせいいしくしろ)などを確認し,石室構築の過程において,石室の天井石を石で被覆し整えた段階で小石室を構築し,大型仿製内(おおがたぼうせいない)行(こう)花(か)文(もん)鏡(きょう)1面が布袋に入れられて納められていた。
奈良盆地東南部には,古墳時代前期の巨大古墳が多数存在するなかにあって,大和古墳群は,前方後円墳と前方後方墳が混在するところに大きな特徴がある。これらの古墳は,畿内地域における出現期古墳の具体的な様相,さらには大和政権の成立から展開を知ることができるという点で極めて重要である。