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和歌山県・西牟婁白浜町

国指定文化財(登録有形文化財(建造物))南方熊楠記念館本館和歌山県西牟婁郡白浜町字崎の北3601-1

南方熊楠記念館本館

番所山の最高地点に建つ鉄筋コンクリート造二階建の記念館。緩い糸巻き型の細長い平面を北東の田辺湾に向けて眺望を取り、南面を正面とする。正面二階は腕木を手前に張り出させ、丸みを帯びたコンクリート斫り仕上の量感のある庇で特徴的な立面をつくる。

国指定文化財(史跡名勝天然記念物)安宅氏城館跡和歌山県西牟婁郡白浜町

安宅氏城館跡

列島の東西を結ぶ海上交通の結節点である紀伊(きい)半島南部を本拠とする水軍領主,安宅氏の城館。豊富な史料と良好な状態で保存されている城館群は,鎌倉時代から戦国時代の水軍領主の活動や領域支配の実態と紀伊半島の政治情勢を知ることができる希有な事例。

国指定文化財(史跡名勝天然記念物)南方曼陀羅の風景地 神島 鬪雞神社 須佐神社 伊作田稲荷神社 継桜王子 高原熊野神社 奇絶峡 龍神山 八上神社 田中神社 九龍島 金刀比羅神社 天神崎和歌山県田辺市・西牟婁郡白浜町・西牟婁郡上富田町・東牟婁郡串本町

南方曼陀羅の風景地 神島 鬪雞神社 須佐神社 伊作田稲荷神社 継桜王子 高原熊野神社 奇絶峡 龍神山 八上神社 田中神社 九龍島 金刀比羅神社 天神崎

植物学・民俗学・博物学の分野で世界的に著名な南方熊楠(みなかたくまぐす)(1867~1941)は,近代日本の風景の保護に先駆的な役割を果たした。南方は生物間の多様な相互関係を表すエコロジー(生態学)に注目し,広く古跡・宗教・民俗・風景(勝景)等の観点から,地域社会の関わりも視野に入れた自然生態系の保護の重要性を主張した。特に明治末期から大正期にかけて急速に進んだ神社合祀(ごうし)政策への反対運動に取り組む中で,「わが国特有の天然風景はわが国の曼陀羅ならん」と述べ,特有の天然風景に潜む森羅万象(しんらばんしょう)を真言密教の本質を示す「曼陀羅」になぞらえ,多様な生態系に基づく風景美の発見に新たな視点をもたらした。その世界観・風景観は,後に南方熊楠の研究者らによって「南方曼陀羅」として普及した。南方曼陀羅の風景地は南方熊楠が将来に残すべきだとした神社境内の神林,島嶼(とうしょ)・海浜・峡谷・山岳等の景勝地から成る。それらは,地域社会が育んだ熊野・南紀地方に独特の地形・植生から成る「特有の天然風景」及び南方の死後に市民の保護活動を通じて南方の風景観の継承の場となった景勝地であり,一体の風致景観として観賞上の価値及び学術上の価値が高い。今回はそれらのうち条件の整った13か所を指定する。

国指定文化財(史跡名勝天然記念物)円月島(高嶋)及び千畳敷和歌山県西牟婁郡白浜町高嶋

円月島(高嶋)及び千畳敷