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和歌山県・東牟婁那智勝浦町

国指定文化財(登録有形文化財(建造物))楞厳寺石段及び石垣和歌山県東牟婁郡那智勝浦町大字大野字安之坂1422

楞厳寺石段及び石垣

石垣は高台の境内擁壁を兼ね、本堂前庭を囲んで東と南に入口を開ける。流紋岩を野面に積み、前庭から上部は切石積とする。総延長五四メートル。東面の入口から南に曲がる石段が取付き、東に二四段、南に二〇段を数える。山間部にある寺院境内の景観を形成。

国指定文化財(登録有形文化財(建造物))楞厳寺本堂和歌山県東牟婁郡那智勝浦町大字大野字安之坂1422

楞厳寺本堂

桁行九間梁間五間半入母屋造桟瓦葺。東面し、広縁を東南面に廻す。方丈形式で、前列は天井棹縁を通して欄間を開放とする等三室を一体的に扱う。後列は内陣両脇に脇間。長押付の貫を一木で造りだすなど堅牢なつくり。向拝や組物も無く質実な外観を有する本堂。

国指定文化財(史跡名勝天然記念物)那智原始林東牟婁郡那智勝浦町

那智原始林

熊野三山の一つ,熊野那智大社の社有林で,イスノキ,シイ,ウラジロガシなどこの地域を代表する照葉樹林の林相を示している。密生した高木層のみならずシダ植物やつる性植物などの林床植物なども豊富であり,原生状態を維持している貴重な森林である。

那智山原始林ハ主トシテ那智熊野神社ノ社有林ニシテ数百年来斤斧ノ災ヲ知ラザル密林ヲ成シ、しひ、ひよんのき等ノ老樹周圍二丈ニ及ブモノ多クしやら、ひめしやら、ひこさんひめしやら、かごのき、くすのき、やぶにつけい、しろだも、ねぢき、あせび等百餘種ノ樹種喬木状ヲ成シ数十種ノ灌木及熱帶性、羊歯類等蕃生シ暖地固有ノ林相ヲ呈ス

国指定文化財(重要無形民俗文化財)那智の田楽

那智の田楽

東牟婁郡那智勝浦町の那智神社の祭(七月十四日)に行われるもので、祭は扇祭(扇会式)あるいは火祭などとも呼ばれる。伝承では応永年間、京都の田楽法師が伝えたものといわれる。芸能次第としては、「大和舞」「田楽舞」「田植舞」、次いで扇御輿の渡御、大松明行事、御滝本祭とあって、続いて「田刈舞」が演じられ、やがて還御祭となっておおよその行事次第を終わる。このうち田楽舞は、シテテン、ビンザサラ、太鼓、笛の四役十一人によって行われ、乱声【らんじよう】、鋸歯【のこぎりば】、八拍子など二十余曲の古風な演技法が伝えられている。