敷地東側の道路から入った位置に東面して建つ、土蔵造入母屋造本瓦葺の長屋門。旧生坂向邸の敷地から明治末までに移築されたもの。外部は漆喰塗りで腰下は海鼠壁、柱梁にトガの良材を用いる。池田家、生坂家の遺構としても貴重で武家屋敷構えを今に伝える。

敷地北側石垣に沿って建つ土蔵３棟のうちの西棟。土蔵造二階建切妻造本瓦葺で、旧生坂向邸からの移築時に２階床を下げて、小屋裏へ収納棚を増設した。外部は漆喰塗り、腰下と出隅を海鼠壁で飾り、二階壁にも海鼠壁の帯を巡らす外観意匠で町並みを形成する。

敷地北側石垣に沿って建つ土蔵３棟のうちの中央棟で、旧生坂向邸から移築されたもの。土蔵造二階建切妻造本瓦葺、外部は漆喰塗り、腰下は海鼠壁、出隅をＬ形役物瓦と平瓦の四半張で飾り、二階壁に水切瓦付の海鼠壁の帯を廻す外観意匠で町並みを形成する。

敷地北側石垣の縁に沿って建つ土蔵３棟のうちの東棟で、旧生坂向邸から明治末に移築されたもの。土蔵造二階建切妻造本瓦葺、外部は漆喰塗り、腰下は平瓦四半張。膨大な貴重資料を収蔵した旧池田家文庫として貴重な建物で、武家の蔵群として町並みを形成する。