宮川内谷川の扇頂部に位置する真言宗寺院の本堂。桁行３間梁間４間、切妻造本瓦葺平入の正面に向拝、両側面に下屋、背後に突出部を付す。内部は広い外陣１室で棹縁天井を張る。奥に内陣、内々陣を張出す。イベントにも利用し、当地の歴史的景観を形成する。

耕地の間に孤立し、地上１．５メートルの幹囲９．２メートル、地上３メートルのところから三本の主枝に分れ、傘状の樹冠を形作っている。幹部は大きな空洞をなしているが、樹勢さかんであり、センダンの巨木としてまれに見るものである。

阿讃山脈ノ南麓ニ發逹セル古キ大扇状地ヲ刻メル侵蝕谷ノ急斜面ニ生シタルモノニシテ無數ノ小雨谷ノ間ニ介スクタ部分ガ殘リテ或ハ柱ノ如ク或ハ筍ノ如ク或ハ屏風ノ如キ奇形ヲ呈スルニ至リタルモノナリ正面ヨリ之ヲ視ルトキハ恰モ數多ノ土柱カ相隣シテ林立セルカ如ク有名ナル瑞西チロールノ土柱ニ髣髴タリ
土柱ハ概ネ頂部ニ巨大ナル角礫ヲ交フル砂礫層ノ一部ヲ戴キ下部ハ砂礫質粘土ヨリ成ル土柱ノ最モ大ナルモノヲ大天柱ト云ヒ高サ一八メートル周囲一五メートルニ及ヘリ雨蝕ニヨル奇形地貌ノ最モ著シキモノナリ

この塔は大阪住吉大社神宮寺の西塔を明治初年に移築したものである。　初重方五間、二重方三間の二重塔で、平面及び形態ともに特異な遺構で、全国唯一のものである。　このような塔は天台宗関係に存在したことが推定されるので、日本における塔の意義と歴史を考える上に重要な資料を提供するものである。