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徳島県・勝浦郡上勝町
国指定文化財(重要無形民俗文化財)阿波晩茶の製造技術徳島県勝浦郡上勝町、那賀郡那賀町、海部郡美波町
阿波晩茶の製造技術は、徳島県勝浦郡上勝町、那賀郡那賀町、海部郡美波町などで、四国山地の標高数百メートルの山間地域に伝承されている発酵茶の製造技術である。阿波晩茶は、家ごとに自給中心に製造されてきた発酵茶である。日本茶の煎茶や番茶などの不発酵茶とは異なり、阿波晩茶は、熱処理を加えて茶葉の酸化発酵が生じないようにした上で、さらに漬け込んで新たな乳酸発酵を促す特徴がある。その名称で「晩茶」と表記されるように、遅い時期まで成長した夏季の茶葉を用いた特色ある製法である。阿波晩茶の製造は、7・8月の期間において、茶摘み、茶茹で、茶摺り、漬け込み、茶干し、選別の各工程からなる。摘み取った茶葉は、竈の大釜で茹でた後、発酵を促すために茶摺りをして茶葉の表面に傷をつける。気温が高い夏季に漬け込むことで、茶葉の発酵が促進される。漬け込んだ茶葉は天日干しをした後、手作業で選別して仕上げられる。
国指定文化財(重要文化的景観)樫原の棚田及び農村景観徳島県勝浦郡上勝町
四国の勝浦川上流部の急傾斜面上に展開する棚田と居住地から成り、この地域の典型的・代表的な土地利用形態を示す良好な文化的景観。文化10年の分間絵図に描かれた水田・家屋・道などとの比較により、200年以上も土地利用形態が変化していないことがわかる稀有な事例。
国指定文化財(重要文化財)田中家住宅(徳島県勝浦郡上勝町)徳島県勝浦郡上勝町大字旭字八重地10番地56号
寄棟造、茅葺(現在トタンで覆われている)の直屋。平面は土間と床上二室が桁行に一列に並ぶ二間取りを基本とし、土間沿い室の後部に寝室を独立させた間取りで、建築年代は貞享二年の棟札があり明らかである。
この住宅は二間取り系民家のうち最も古いものの一つで、徳島県中央山間部民家の典型的なものとして重要である。