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宮城県・宮城郡松島町

国指定文化財(重要文化財)陽徳院霊屋宮城県宮城郡松島町松島

陽徳院霊屋

 陽徳院は、松島湾の沿岸部に所在し、瑞巌寺の北側に境内を構える。慶安2年(1649)、伊達政宗の正室愛姫の菩提寺として、伊達忠宗が瑞巌寺の住職雲居を招き開山した。
 陽徳院霊屋は、愛姫を祀る霊廟で、万治3年(1660)の建立である。
 外部は均衡のとれた形態で、黒漆塗とし、軒まわりの要所を極彩色で引締める、落ちついた仕上げとする。一方、内部は金箔押として、壁に獅子や様々な草花を描くなど華やかに仕上げる。
 陽徳院霊屋は寺院に附属した大名家の霊廟として、瑞巌寺及び周辺の関連寺院に残る桃山時代から江戸時代前期までに整備された建造物群と一体的な価値を有する。また、東北地方の霊屋建築の典型を示すものとして高い価値が認められる。

国指定文化財(史跡名勝天然記念物)西の浜貝塚宮城郡松島町

西の浜貝塚

松島湾の中央部北岸に位置する大貝塚である。貝塚は、縄文時代後期を中心に形成されたものである。埋葬人骨・集石・炉跡・野猪の下顎骨25体分を配列した遺構等も検出されている。縄文時代の各種の遺物を出土しているが、骨角器類は漁撈活動の発達を示すものとして良好な資料である。この他に製塩用に使われたと推定される土器も出土している。東日本における馬蹄形貝塚として標式的な遺跡である。

国指定文化財(重要文化財)圓通院霊屋宮城県宮城郡松島町松島

圓通院霊屋

仙台藩二代藩主伊達忠宗の世子光宗の霊屋で、建物は方三間、宝形造とし、格式ある方三間霊屋の東北地方では数少い遺構である。内部に光宗の騎乗像を祀る禅宗様の厨子があるが、厨子の各所に施された彩色文様はきわめて華麗であり、中には洋風の文様もみられ珍しい。
 仙台藩の大工の手になる江戸時代初期の代表作である。

国指定文化財(国宝)瑞巖寺庫裏及び廊下 庫裏宮城県宮城郡松島町松島

瑞巖寺庫裏及び廊下 庫裏

 瑞巌寺は慈覚大師円仁の創立と伝える古刹で、鎌倉時代に禅宗となり、伊達政宗は慶長14年(1609)に本堂(元方丈)などを再建した。
 庫裏は寺務所や台所などの機能をもつ施設である。禅宗寺院の通例と同じく、この庫裏は切妻造・妻入で煙出のある大屋根を架けた形式で、正面妻に桃山風の唐草装飾をつけ,内部の梁組も豪快である。