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福岡県・田川郡福智町

国指定文化財(登録有形文化財(建造物))興国寺山門及び袖塀福岡県田川郡福智町上野1892

興国寺山門及び袖塀

境内入口に南面して建つ一間一戸入母屋造銅板葺の二重門。両脇に銅板葺袖塀を付す。下層主柱は円柱、控柱は角柱、組物は三斗の詰組で、内部は格天井張。上層は円柱に大斗肘木を組む。軒はいずれも緩やかに反らせた二軒扇垂木とし、精緻で斬新なつくりの山門。

国指定文化財(登録有形文化財(建造物))興国寺本堂福岡県田川郡福智町上野1892

興国寺本堂

福智山南西麓に位置する曹洞宗寺院の本堂。境内北側に南面して建つ入母屋造平入桟瓦葺。入側一間の広縁を取込んだ六間取の方丈形式で、正面に三間向拝を付す。内部中央の大間は折上格天井張。正面中央には二重に虹梁形差物を渡し、力士彫刻の束で飾った本堂。

国指定文化財(史跡名勝天然記念物)城山横穴群福岡県田川郡福智町

城山横穴群

福岡県福智町に所在する城山横穴群は,遠賀川(おんががわ)流域の上流に当たり,南北約360m,東西約100mにわたる独立丘陵上に造営されている。平成20~25年度に福智町教育委員会により実施された確認調査で,横穴墓222基,横穴墓に伴う墳丘12基,横穴式石室墳1基を良好な保存状態で確認した。九州内で200基を超える横穴墓群は4例しかないが,中でも当横穴群の密度は最も高い。当横穴群における横穴墓の初現は6世紀前半で,遠賀川流域の横穴墓としては最古段階のものとなる。築造のピークは6世紀末~7世紀初頭前後で,追葬は少なくとも7世紀後半まで行われている。また6世紀前半~中頃までは丘陵北部が築造の主体であったが,造墓数が増え始める6世紀後半から,丘陵南部まで横穴墓が展開する。このように,当横穴群は長期にわたって横穴墓が造営され,開始から終焉までの変遷過程を追うことができる貴重な事例である。
このように,城山横穴群は規模や密集度の点で全国的にも比肩する例は限られており,我が国を代表する横穴群として貴重な事例である。また,当該地域の歴史的特性を顕著に示すものとしても重要であることから,史跡に指定して保護を図るものである。

国指定文化財(登録有形文化財(建造物))九州マクセル赤煉瓦記念館(旧三菱方城炭礦坑務工作室)福岡県田川郡福智町伊方4680

九州マクセル赤煉瓦記念館(旧三菱方城炭礦坑務工作室)

明治35年に開削に着手した方城炭礦の開発時の施設で,建設当初は扇風機室として利用された。煉瓦造,2階建で,通りに面した一部を3階建てとする。使用された煉瓦は炭礦開発のために特別に焼成したものと伝え,炭礦の往事の様子をよく示す施設である。