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熊本県・熊本市
国指定文化財(国宝・重要文化財(美術品))白地鉄絵鳥文壺熊本県熊本市中央区二の丸2番
阿蘇神社の大宮司職を代々務めた阿蘇氏の居館跡から出土した、白地鉄絵鳥文壺。壺内部に銅銭を入れて土坑に納めた後に、これを覆うように建物の基礎を構築していることから、礎石建物の地鎮具として用いられたとみられる。
白地の化粧土の上に鉄釉で窓を設け、鳥や草などの文様を大胆な筆致で描いた本品は、中国河北省磁県を中心に盛行した磁州窯系陶器において元時代以降の特徴をみせる。また、整った形態に透明釉の仕上がりもよい。我が国における中国産輸入陶磁器は、越州窯や龍泉窯などの江南産が知られるなかで、数少ない磁州窯系鉄絵壺の優品であり、伝世品以外の完形品は他に例をみない。さらに破損箇所を漆継ぎで丁寧に修復している点も興味深く、壺内面に残る銅銭の痕跡は、埋納時の様子を伝える。
国指定文化財(登録有形文化財(建造物))吉村家住宅西塀熊本県熊本市南区川尻四丁目663-2
主屋と座敷蔵の間に延び、敷地西辺を区画する塀。布基礎上に一・九メートル間隔で立てた鉄筋コンクリート造の柱間に鉱滓煉瓦積で壁を設け、両面モルタル塗仕上とする。屋根は全体が山形に折れた目板瓦を葺く特異な形式。敷地西辺の屋敷構えをつくる重厚な塀。
国指定文化財(登録有形文化財(建造物))吉村家住宅東門及び東塀熊本県熊本市南区川尻四丁目660-1
敷地南正面の東端を画す門と塀。東門は通りから引込んで建つ切妻造平入桟瓦葺の腕木門で、門口に引違格子戸と片開板戸を構える。東門から北へ延びる東塀は延長一三メートルの桟瓦葺の板塀で内外とも竪板張とする。商家の瀟洒な屋敷構えを整える東門及び東塀。
国指定文化財(登録有形文化財(建造物))吉村家住宅西門及び南塀熊本県熊本市南区川尻四丁目660-1他
敷地南面西半を画す門と塀。西門は通りから引込んで建つ切妻造平入桟瓦葺の門で、軒先銅板葺とし、門口に引違格子戸と両開板戸を構える。南塀は総延長一五メートル、桟瓦葺で壁は漆喰塗、腰は外側を竪板張、内側を杉皮張。清閑な佇まいをつくる西門及び南塀。