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熊本県・玉名市
国指定文化財(登録有形文化財(建造物))野尻家住宅門及び塀熊本県玉名市天水町小天字南横内4203-1

石垣に沿う斜路上端に構えた門と塀。門は切妻造桟瓦葺の四脚門で角柱を用い、中央に大きな板扉を開く。土間は角石布敷。両脇に落棟の袖壁を設け、北側に木戸を開く。石垣上に廻らせた真壁造桟瓦葺の塀と一体となって在御家人住宅の風格ある屋敷構えを伝える。
国指定文化財(登録有形文化財(建造物))野尻家住宅主屋熊本県玉名市天水町小天字南横内4203

玉名市天水町の丘陵中腹に位置する在御家人の住宅主屋。東を土間、西を中庭を囲うコの字形に居室を配し、南正面を座敷、北奥を離れとする。座敷はマツの良材を用い、書院欄間に意匠性に富む龍の彫刻を施す。大規模で、眺望に優れた座敷を持つ上質な主屋。
国指定文化財(史跡名勝天然記念物)熊本藩高瀬米蔵跡熊本県玉名市

江戸時代、菊池川流域の村々から年貢米を舟運で集積した熊本藩の米蔵。船着場跡には、蔵との間をつなぐ石敷きの坂道「俵転がし」2基や石階段、護岸石垣等が現存する。河口部に立地し補完機能を担った晒船着場跡も合わせて指定する。
国指定文化財(重要文化財)旧玉名干拓施設 末広開二枚戸樋門熊本県玉名市大浜町字末広開、同市横島町横島字神崎尻、同市横島町横島字明豊開、同市横島町横島字大豊

旧玉名干拓施設は、明治20年代以降に築かれ、大正期及び昭和初期に発生した潮害後に、熊本県を中心として復旧、改造された海面干拓施設である。
施設は、末広開、明丑開、明豊開及び大豊開の4所の潮受堤防がほぼ連続的に築かれ、総延長5.2kmに及ぶ。また末広開と明丑開の潮受堤防の間に、樋門が3所築かれている。
旧玉名干拓施設は、干拓地としてわが国有数の面積を誇る有明干拓地の中で、近代を代表する大規模建造物として価値が高い。また、潮害を克服するために駆使された数々の技術は、大正期・昭和初期におけるわが国の干拓地建設技術を知る上で重要である。