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大分県
国指定文化財(登録有形文化財(建造物))旧志手家住宅(カテリーナ古楽器研究所)主屋大分県杵築市山香町大字野原字台428
八坂川北岸の小高い丘陵に位置する旧家の主屋。敷地に南面して建つ二階建入母屋造平入桟瓦葺で西・北面の軒を漆喰で塗込める。南中央に式台を構え、西に土間、東に二列六室並べ、北東は床と神棚を備えた座敷とする。田園の中に点景をなす重厚で大規模な主屋。
国指定文化財(重要文化的景観)緒方川と緒方盆地の農村景観大分県豊後大野市
豊後大野市の西部に位置する緒方盆地は、大分県南西部に広がる阿蘇火山由来の溶結凝灰岩が覆う丘陵地帯に位置する。盆地中央を蛇行する緒方川の侵食により形成された河岸段丘は、丘陵地帯にあって稀有なまとまった平地であるが、他所と同様に川面と大きな高低差があり、灌漑用水を得る努力が行われてきた。
緒方盆地では、古くは緒方川支流流域で涌水による迫田が開かれ、古代には宇佐神宮の荘園とされ、平安末期には荘司の緒方氏により低位段丘を潤す水路が開削されたとされる。近世には岡藩により中位段丘を潤す水路が整備され、藩屈指の稲作地帯となった。近代には、丘陵上に長距離水路が整備され、高位段丘と丘陵部に棚田が開かれた。
耕作面積の確保のために、岡藩が水路より高所に集落を移転させる等して形成された川、水田、水路、集落、山林が連なる土地利用が維持されている。また、水路網や石橋、磨崖仏や石風呂等、人々が時代毎の技術を用いて溶結凝灰岩を開発に生かし、文化や信仰を育んできたことを伝える要素が至る所に残される。
当該文化的景観は、大分県南西部に広がる丘陵地帯において、水路開削により稲作地帯として発展を遂げてきた農村の変遷を伝え、貴重である。
国指定文化財(登録記念物)黒ヶ浜及びビシャゴ岩大分県大分市
大分県東部、佐賀関半島の先端部に近い南岸の大黒地区に所在する黒い礫海岸と沿岸に点在する岩礁から成る風景で、沿岸航行の安全を見守るビシャゴ岩の伝説とあいまって、特に近世以降、広く知られてきた海岸の景勝地。
国指定文化財(史跡名勝天然記念物)佐伯城跡大分県佐伯市
慶長6年(1601)に豊後国南部の佐伯へ入部した毛利高政が築いた近世城郭。番匠川河口付近の八幡山(標高146m)の山頂部に本丸、二の丸等の曲輪群、山麓に三の丸を配置し、石敷きの城道が両者を結ぶ。中世山城の構造をもち、高石垣等の近世築城技術を融合させた城郭である。