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大分県・杵築市
国指定文化財(登録有形文化財(建造物))旧志手家住宅(カテリーナ古楽器研究所)主屋大分県杵築市山香町大字野原字台428
八坂川北岸の小高い丘陵に位置する旧家の主屋。敷地に南面して建つ二階建入母屋造平入桟瓦葺で西・北面の軒を漆喰で塗込める。南中央に式台を構え、西に土間、東に二列六室並べ、北東は床と神棚を備えた座敷とする。田園の中に点景をなす重厚で大規模な主屋。
国指定文化財(史跡名勝天然記念物)小熊山古墳・御塔山古墳大分県杵築市
別府湾(べっぷわん)の北岸,国東半島(くにさきはんとう)の南端部に位置し,海を見下ろす丘陵上に立地する。小熊山古墳は,九州では最古級の円筒埴輪が出土し,畿内地域で出現した埴輪祭祀の展開状況を知ることができる。墳長116.5mの大型前方後円墳であり,古墳時代前期前半(3世紀後半から4世紀初頭)に属する。御塔山古墳は,小熊山古墳の南南西500mに位置し,九州では稀な家形(いえがた)・囲形(かこいがた)・木樋形(もくひがた)・船形(ふながた)・短甲形(たんこうがた)など多様な形象埴輪が出土する。長方形の造出(つくりだし)を有する直径75.5mの大型円墳であり,古墳時代中期前半(5世紀前半)に属する。
これらの古墳からは,瀬戸内海を望む九州東北部沿岸における古墳出現後の展開状況,さらには,畿内地域で成立した最新様式の埴輪群の波及から,大和政権との密接な関係性を有することが明らかになった。このことにより,九州における古墳時代開始期から中期にかけての展開状況を知る上でも重要である。
国指定文化財(重要伝統的建造物群保存地区)杵築市北台南台大分県杵築市
杵築市は、国東半島南頸部に位置する旧城下町で、城跡から西に延びる岬と背後の台地上にあって海蝕崖による高低差に富んだ地形を持ち、台地は東西に走る谷によって南北に分断され、北部は北台、南部は南台と呼ばれる。江戸時代にはこの台地上を武家地として区画し、近代以降もその地割を残して住宅街となっている。慶長期の縄張りを基盤に、正保2年(1645)能見松平家が入った際、現在の地割りが完成し、北台、南台とも江戸後期・末期に大火があったが、地割りを残してその都度住宅が再建されたため、地区内には江戸末期の武家住宅が多く現存する。杵築城下の南北台地上に区画された旧武家地で、石垣と土塀などで区切る藩政期以来の地割を良く踏襲して、近世武家住宅を中心とした江戸末期から昭和中期までの伝統的建造物を密度高く残す伝統的建造物群保存地区。
国指定文化財(重要有形民俗文化財)山香の石風呂杵築市山香町大字山浦字長田
石風呂とは、石室の中で柴を燃やして石を焼き、医療の目的で蒸気浴あるいは熱気浴を行うための施設である。この石風呂は、上下二室式という特殊な形式をもっており、下から火をたいて上の石室を熱して熱気浴を行うことで医療の目的を果たしたと伝えられている。