幸若舞
こうわかまい
概要
幸若舞は、室町時代から流行した中世芸能であるが、その系脈がいまも山門郡瀬高町大江に伝承されている。天正十年、京都の大頭の流れをくむ者が筑後に下り伝えたといわれ、「日本紀」「安宅」「高館」など四十二番の台本伝書を伝えている。正月二十日、天満社の舞台で演じられ、幕の前に小鼓方一人が床几にかけて囃し、その前に立烏帽子、素袍上下に小太刀の太夫、左右に折烏帽子、同じ装束のシテ、ワキが控え、各々扇を持つ。謡が主で、長い詞章をその段落により適宜に三人で分けて謡ったり、また共に謡ったり、時に舞台を一進一退する。
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