吉島古墳
よしまこふん
概要
S52-12-036吉島古墳.txt: 揖保川右岸の比高180メートルの急峻な山塊の尾根上に造られた前方後円墳である。全長36メートル、後円部径15メートル、前方部幅6.5メートル、後円部を平野側に向け、前方部端には5メートル程の尾根筋を切断した痕跡がみとめられる。埴輪・葺石はみられない。後円部には古墳主軸に斜交する竪穴式石室があり、長さ5.3メートル、幅1.2メートルで割石と河原石をもって築いている。
この古墳は、明治30年に鏡や玉類などが出土してはじめて世に知られ、2次にわたり調査されている。出土した鏡6面は、いずれも舶載鏡で、長宣子孫内行花文鏡1、尚方作竜虎獣鏡1、天王日月唐草文帯四神四獣鏡2、吾作銘四神四獣鏡1、波文帯竜虎獣鏡1であり、天王日月唐草文帯四神四獣鏡は、山城大塚山古墳出土鏡と同笵関係にある。
本古墳は、播磨地方で最も古く築造された前方後円墳であり、前期初頭古墳の典型を示すものとして重要である。