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鳥海山

ちょうかいざ(さ)ん

概要

鳥海山

ちょうかいざ(さ)ん

史跡 / 飛鳥 / 奈良 / 平安

2県以上

古代

山形県飽海郡遊佐町、秋田県由利本荘市森子・矢島町、にかほ市象潟町

指定年月日:20080328
管理団体名:由利本荘市、にかほ市、遊佐町

史跡名勝天然記念物

鳥海山は山形県と秋田県との県境にまたがり裾野を日本海に広げる独立峰の火山(標高2,236m)で、古代から現代に至る信仰の山である。大物忌神は承和5年(838)を初見に神階の奉授がくり返される。大物忌神社の祭神は近世以降倉稲魂神(農業神)とされるが、古代の史料からは祭神は大物忌神であり、鳥海山を神体山とするもので、その神名は天変地異に対する畏れ慎みを意味する「物忌」に発すると考えられる。月山神社も同所に祀られ、神仏習合の進行のなかで、「出羽国一宮両所大菩薩」等の呼称を生んだ。鳥海山には山形県遊佐町吹浦、蕨岡、秋田県にかほ市小滝、院内、由利本庄市滝沢、矢島の各登拝口があり、秋田県由利地方と山形県庄内地方を中心に信仰された。江戸時代には登拝口の間で鳥海山の祭祀権をめぐる争いがあった。明治13年(1880)、鳥海山山頂の社殿を「本殿」、吹浦・蕨岡に鎮座するふたつの大物忌神社をその「口ノ宮」とし、三社をもって「国幣中社大物忌神社」とすることが決められた。
 古代国家の辺境にあって、古代には国家の守護神として、また古代末から中・近世を通じては出羽国の中心的信仰の山として崇敬され、特に近世以降は農業神として信仰された鳥海山の信仰の中心を担う大物忌神社は、古代から中・近世の宗教・信仰の実態を知るうえで重要である。

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キーワード

吹浦 / 遊佐 / 飽海 / 物忌

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