鼎
てい
概要
当コレクションには商代から漢代に至るまでの形や文様の変化をたどることのできる鼎(てい)が数多く含まれている。西周期から春秋期にかけて、器形の上では器身が浅くなり、足が獣の足のようなふくらみを持つ獣蹄足(じゅうていそく)となる。また、少しずつ文様が簡便となり、シンプルになってゆく様子がよくわかる。文様に特別な意味の付加されなくなった鼎は、西周後期から諸侯(しょこう)・士大夫(したいふ)等の地位の象徴としてその所持数に意味があったといわれている。
坂本コレクション 中国古代青銅器. 奈良国立博物館, 2002, p.39, no.122.