白水溜池堰堤水利施設 主堰堤
概要
昭和13年(1938)竣工のコンクリート造及び石造越流式重力ダム。外装石貼の主堰堤及び副堰堤よりなり、堤長約86m、堤高約14mの規模を有する。壁面を流水から保護するために、両翼壁部の右岸側に湾曲面状、左岸側に雛壇状の導水用張出部を設ける。地方技師によって建設された、豊かで美しい落水表情を持つ農業水利施設。
昭和前期における越流式コンクリート重力ダムを中心とする農業水利施設の代表的な事例で、各構造物を地形に対応して的確に構築したことにより類い希な水流美を現出させており、技術上かつ造形上の価値が認められる。