木造六観音立像
もくぞうろくかんのんりゅうぞう
概要
六観音は、平船藤岡家の屋根裏から発見され、宝積寺に納められたもので、もと平船寺の像と伝えられる。
葛巻町平船にあった平船寺は、明治維新の際、廃仏毀釈によって真山神社(明治18年、1885年小田に移転)になり、祀られていた六観音像は、別当藤岡家(現当主藤岡範夫)の屋根裏に菰包みにして隠され、明治末・大正初に宝積寺に納められたという(藤岡一雄1998『平船藤岡家系譜』)。
平船寺は、文明10年(1478)11月に熊野大神を勧請して開山されたと伝え(明治初年「陸中国九戸郡軽米郷社寺諜」)、天正2年(1574)から天保11年(1840)までの棟札11枚が残る。