大原野神社の神相撲
おおはらのじんじゃのかみずもう
概要
大原野(おおはらの)神社(じんじゃ)の神(かみ)相撲(ずもう)は,毎年9月第2日曜日の御田刈祭(みたかりさい)に伴う神事相撲である。
祭りに伴う相撲は,神事に際して奉納される勝敗を競う相撲と,所作そのものに意味がある神事相撲に大別できる。京都市内の神事相撲として,大原野神社の神相撲のほか,上賀茂神社の「烏相撲」(昭和58年登録),「平岡八幡宮の三役相撲」(平成11年登録)が知られている。
氏子のうち,北春日町から選ばれた東の力士と,南春日町から選ばれた西の力士が,御田刈祭で授与されたまわしを着用して土俵に上がり,お神酒で四方の柱を清めた後,2度の立会いが行なわれる。まず東の力士が西の力士を押し切り,次は西が東を押し切り,一勝一敗で終わる決まりである。両力士は,塩を包んだ紙を口に含み,清めの作法や立会いなど,所作のたびにそれを取り替える。
享保年間にはすでに恒例であり,地域で継承されてきた民俗行事として貴重である。