越中五箇山菅沼集落
えっちゅうごかやますがぬましゅうらく
概要
越中五箇山は、庄川峡谷山間地帯にひらけた村落の総称で、南方上流は飛騨[ひだ]白川郷に接し、住居形式は合掌造りをなしていた。相倉[あいのくら]集落はもっとも多く合掌造り民家を残し、これらの家々には加賀藩の被護下に五箇山の特殊産業として発達した煙硝[えんしょう]製造、紙すき、養蚕製糸などの遺構がうかがわれる。また、分家筋の天地根元造り風民家や古くからなだれから集落を守るための雪持林や茅場等が残っている。菅沼集落は、改造家屋の少ない合掌造り民家集落である。この2件は、島田宿大井川川越遺跡萩城城下町および萩城跡の追加指定とともに、わが国古来の由緒ある歴史環境を保存しようとする趣旨から史跡に指定したものである。