石造墨堤永代常夜燈
せきぞうぼくていえいたいじょうやとう
概要
隅田川左岸の、いわゆる墨堤に所在する(墨田区向島五丁目区立隅田公園内)。牛嶋神社の臨時祭に合わせ、明治4年(1871)に当時の氏子17名が発起人となって設置された。同年3月の設置許可申請書類(東京府文書)によれば、発起人はすべて「年来農間酒喰渡世」の者たちで、基台鐫刻銘に見える植半・八百松・武蔵屋など有名料亭の主人たちに比定できる。過去2度の修繕(明治33年3月・大正13年9月)と過去1度の改築(昭和4年3月)によって設置当時の原形態・設置場所には変化があったと思われる。なお、この常夜燈は、小林清親の作品をはじめ、桜の名所墨堤を描く絵画作品に描きこまれることもあり、同地の代表的風物詩の一つとして親しまれている。