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東京都第五建設事務所古井戸

とうきょうとだいごけんせつじむしょふるいど

概要

東京都第五建設事務所古井戸

とうきょうとだいごけんせつじむしょふるいど

その他 / 昭和以降 / 関東 / 東京都

東京都

昭和/1938

<材質> 鉄製

資料添付

1基

葛飾区東新小岩1-14-11

葛飾区登録
指定年月日:20120301

東京都建設局

有形文化財(美術工芸品)

 昭和13年東京府旧第四道路出張所において掘り抜いた井戸で、水質の関係で再度、地下60mの固い地盤まで掘り下げられ現在に至っている。なお、所管は機構改革等の変遷により、昭和21年に東京都第五建設事務所となった。
 東京低地の地盤沈下は、明治時代末期から大正時代初期に発生し、第二次世界大戦末期の一時期を除き、昭和40年代まで年々沈下量及び沈下区域が拡大した。本資料においては、固い地盤の上の柔らかい地盤が地下水のくみ上げで収縮した分だけ管が露出してしまい、「抜け上がり」と呼ばれる現象を示している。
 その後、地盤沈下を防止、軽減するため江東地区を中心に、昭和36年「工業用水法」、昭和38年「建築物用地地下水の採取の規制に関する法律」により地下水の揚水規制が行われた。結果、昭和40年代頃から地下水位は上昇に転じたが、地盤沈下は引き続き進行した。このため、昭和46年から工業用水法による規制基準強化、工業用水源井の一部廃止、水溶性天然ガスの採取停止が実施された。
 飾地区は東京都における江東周辺に次ぐ軟弱地帯であり、年に5cm近い地盤沈下の傾向が見られていた。井戸はその経過を知る資料である。

観測記録 資料添付

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