宝光寺経蔵
ほうこうじきょうぞう
概要
宝光寺は、新発田藩主の菩提寺としてその姿を今によく伝えている。曹洞宗寺院の建造物の配置も本堂と山門の間の両脇を回廊で結び、中央を前庭にする等、この宗派の境内形態をよく残している。
経蔵の構造は明快で、中央に四天柱を建て、この柱が上層の側柱となる。下層はこの四天柱の周囲を取り囲むように側柱を建て、軒・屋根を構築している。身舎(母屋)と裳階(下屋)の区別が容易に理解できる。軸部の内観、外観は観察可能な範囲においては保存度が高い。
また、化粧垂木の割付けと斗組の関係は六支掛として、その完成度は高く、用材はケヤキ材を多用し、他の用材も含めてよく吟味されている。
さらに、内部に納められた八角輪蔵も保存状態が良く、現在も回転可能である。