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薬袋・効能書(高岡市 まきや清水薬房)

くすりぶくろ こうのうがき たかおかし しみずやくぼう

概要

薬袋・効能書(高岡市 まきや清水薬房)

くすりぶくろ こうのうがき たかおかし しみずやくぼう

富山県

まきや清水薬房

まきやしみずやくぼう

富山県高岡市

大正後期~昭和前期

紙・印刷

5種49点

高岡市立博物館

資料番号 2-07-35

高岡市蔵(高岡市立博物館保管)

高岡の老舗・清水薬房(槇屋)の薬袋・効能書5種である。
 5種の内、2種に清水家14代政(まさ)の名がある。政は大正6年(1917)に夫の13代伊三郎死去に伴い14代となり、昭和21年に息子・幸次に代を譲ったので、本資料はこの間にものと推察される。
 以下に内訳を記す。

1.混元丹 薬袋
 表には「商標 まきや」「混元丹」「富山縣高岡市御馬出町/まきや 淸水薬房」とある。
裏には「高岡市御馬出町七八 營業者 淸水 政」「(定價  圓)」とある。

2.萬病圓 薬袋
 表には「標商 まきや」「萬病圓」「富山縣高岡市御馬出町七拾八番地/まきや 淸水薬房」とある。裏には「(定價金五拾錢)」とある。

3.萬病圓 効能書
 「官許 萬病圓」「主治効能並用法」とあり、「一、胃弱(いのよわり) 眩暈(めまい) 心(むね)腹痛(はらいたみ) 食傷(しょくしやう) 吐瀉(はきくだし) 中暑(あつさあたり) 感冒(ひきかぜ) 瘧疾(をこり) 宿醉(ふつかよい) 船醉(ふねよい) 車醉(くるまよい)」「其他小兒五疳驚風留飮総テ飮食不化ノ症ニ用イテ妙功アリ/大人ニハ一日ニ三回秤量壹分ツ、小兒ニハ秤量五厘分ツ、一日ニ三度文湯ニテ用ユ但シ眩暈ニハ大人ニハ壹度ニ秤量二三分ヲ冷水ニテ用ユベシ」「越中國高岡市御馬出町/發賣所 まきや事 淸水薬房 營業者 淸水 政」とある。

4.赤薬 効能書
 「官許 赤薬」とあり、「主治効能 感冒(ひきかぜ) 氣(き)鬱(うつ) 其他諸ノ瘡毒内攻ニ用ヒテ其効最モ著シ」とある。また、「用法 大人ニハ一日三回秤量貳分宛 小兒ニハ一分宛一日二度或ハ三度白湯ニテ用ユヘシ」「越中國高岡市御馬出町/本舗 まきや 淸水薬店」とある。

5.梅の香 袋
 表には「御薫物 □香 梅の香」とあり梅の花のイラストが描かれている。裏には「高岡市御馬出町/まきや 淸水薬局謹製」とある。

 清水家初代不石(辻庄左衛門)は尾張の浪人で、越前府中に移り、前田利長が越中守山城主であった時(1585~97年)に氷見に移住し町人となり、清水屋庄左衛門と名乗った。2代九郎右衛門宗松は前田利長の高岡開町(1609年)に伴い高岡守山町に移住し、槇屋九郎右衛門と称した。寛文6年(1666)に御荷物宿を命じられた(以来代々町役人となる)。3代藤右衛門知久は元禄元年(1688)、薬種商・土井屋より業を買い受け、御馬出町(現在地)に移転・開業する。以来、代々町役人・薬種商として連綿として続いた(平成2年廃業)。

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