雪月花のうち 月 (あふみや紋彦)
せつげっかのうち つき あふみやもんひこ
概要
雪月花のうち 月 (あふみや紋彦)
せつげっかのうち つき あふみやもんひこ
歌川国芳 江崎屋吉兵衛版 (1797-1861)
うたがわくによし
江戸時代/1823年~1826年
木版色摺
38.5×26.5
1枚
来歴:池長孟→1951市立神戸美術館→1965市立南蛮美術館→1982神戸市立博物館
参考文献:
国芳の早い時期の美人図3枚組「雪月花」のうちの1図。櫺子窓(れんじまど)から月光が射しこみ、逆光を受けて色っぽく膝をくずして坐った芸妓も投影をつくります。左上にオランダ製のガラス絵のような額の仕立で筑波山を遠望する隅田川風景が描かれ、本図の芸妓のいる場所が、船宿の2階であることを推定させます。右上の提灯に「あふみや 紋彦」と見え、船宿の屋号「近江屋 紋彦」を暗示しているのでしょう。この芸妓は、手ぬぐいの文字から「みつ」という名と知れます。日本絵画には白昼の影は描かれませんが、本図のように月光は情趣的で、洋風を利かせた図には、たくみに採りいれられました。
【江戸の絵画】
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神戸市立博物館