菊花紋章(川原小学校講堂掲示用)
きくかもんしょう(かわらしょうがっこうこうどうけいじよう)
概要
本資料は、高岡市立川原小学校の講堂の舞台上部に掲げられていた菊の御紋章である。木彫で16枚の花弁が表現され、表面は金箔がはられている。裏には、掲示のための穴が2ヶ所開いている。
本資料には、部分的に表面の金箔が剥がれているものの、目立った汚れや割れなどは見られず保存状態はよい。
菊の御紋章は、菊花をかたどった紋のことで、主に皇室皇族の紋章として用いられたものである。同校では、いわゆる「奉安殿」(※)は屋外ではなく、昭和20年(1945)まで講堂の舞台の奥の方に設置されていた。この奉安所(庫)には鉄の扉が取り付けられ、同校における年5回の儀式が行なわれるたびに開帳されていた(1月1日:元日、2月11日:紀元節、4月29日:天長節、10月30日:教育勅語発布記念日、11月3日:明治節)。
(※)奉安殿
天皇皇后の肖像写真(ご真影)と教育勅語を安置する所。明治中期以降、小学校の講堂や校長室など屋内に設置されたが、火災などを避けるため屋外に鉄筋コンクリートで神社風のものも建てられた(別紙HP参照)。戦後、GHQにより処分が命じられた。
高岡市内では太田小のものが雨晴海岸「義経岩」の上にある「義経社」の祠として現存している位である。
<参考文献>
・『川原小学校創校100周年記念誌「とこしえ」』(川原小学校創校100周年実行委員会、平成13年)
・HP「奉安殿を訪ねて」