文化遺産オンライン

虎・獅子図屛風

概要

虎・獅子図屛風

絵画 / 日本画 / 明治 / 日本

竹内栖鳳  (1864-1942)

たけうちせいほう

1901(明治34)年

紙本墨画淡彩

166.4×371.0

六曲一双

京都に生まれた竹内栖鳳は、1881(明治14)年、幸野楳嶺に入門。楳嶺の私塾及び、楳嶺らの建議により設立された京都府画学校で学ぶ。1892(明治25)年に発表した《猫児負喧》は、四条派や狩野派の筆意を織り交ぜ、流派の枠にとらわれない新世代の作として注目を集めた。
 1895(明治28)年、楳嶺が没すると、京都市立美術工芸学校の教諭に迎えられた。1900(明治33)年、校長の奨励を受け、パリ万国博覧会の視察に赴く。滞欧中、美術館などで西洋美術に触れ、滞在を延長してロンドンの動物園でライオンの写生を行った。帰国後まもなく、新古美術品展覧会に《獅子》を出品し、ライオンを迫真的に描いた同作により、一等金牌を受けた。
 本作品は、《獅子》に連なる作である。等身大に描かれたライオンと虎には、写生によって正確な形態把握を行おうとする意志が見て取れる。一方で、岩の描写には墨を垂れ流すなど、水墨画の表現効果をも追求している。大作であるが、下絵の転写跡が見当たらず、構図のみ淡墨で見当を付けて描き上げた可能性が指摘されている。

虎・獅子図屛風をもっと見る

竹内栖鳳をもっと見る

三重県立美術館をもっと見る

キーワード

楳嶺 / 栖鳳 / 幸野 / 竹内

関連作品

チェックした関連作品の検索