立場茶屋銀杏屋
たてばぢゃやいちょうや
概要
立場茶屋銀杏屋は、長崎街道の黒崎宿と木屋瀬宿の間に位置する建物で、街道を往来する大名をはじめ、長崎奉行・巡見使など武家等の専用の休憩所として利用された。
街道に東面して建つ主屋は木造平屋建、一部二階建とし、外壁は二階部分を大壁造の白漆喰で仕上げる。「上段の間」は、潜りを備えた床の間を構え、両脇に平(ひら)書院と天袋を飾り、欄間を嵌めて、「中の間」から床を一段上げ、格式を備えた造作とする。庭園に面する側と正面には壁が少なく、下屋に板戸を引くだけの開放的な造りとなっている。江戸時代の記録から現存する建物は天保7年(1836)以降、間もない頃の建築と考えられる。